だしみつ
松本忠子(あつこ)さんといえば、NHKの『きょうの料理』でおなじみの講師だが、それだけでなく、盛り付けの名人としても多くのファンを持つ料理研究家。さらに、「だしみつ」という、実に便利な調味料を発明した人でもある。
これは昆布と鰹節(かつおぶし)でとった出汁(だし)に、ミリンと酒と砂糖をたっぷり加え、蜜のように甘くしてある。
それが、濃縮されている。
タマゴ焼きを作るとき、タマゴ一個ならこれを大サジ一杯、加えてやる。そうすると、「そういえば昔、おふくろが弁当に入れてくれたタマゴ焼きは、こんんな味だったな」
と、子供のころにもどったような気がして、ついつい顔がほころんでくる。それもそのはずで、松本さんがこれを思いついたのは、毎日、三人のお子さんたちの弁当を作るのに忙しい時期だった。
「おいしいタマゴ焼きは、子供たちのお弁当になくてはならないものですけど、毎朝、毎朝、おなじ味にするのは大変でしょう。だしみつを一度、たっぷり作っておけば、毎朝のひと手間を、省けるじゃないですか。楽ができますものね」
昔から、
「必要は発明の母」
という通り、「だしみつ」は、三児の母の松本さんが必要に迫られて考え出したものなのである。
タマゴ焼きにかぎらない。煮物をするときにもいいし、ゴマあえに使うと、たまらなくうまい。
デパ地下でも売っている。
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2009年2月13日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:川村二郎の食歳時記
